No | 項目 | 知らない場合の対処法 |
1 | FOEASとは何かを知っている。 | 従来の地下灌漑では、作物が必要とする地下水位・土壌水分を圃場全体で均一に維持することが困難でした。地下水位を設定高で維持することを目的としたシステムです。 |
2 | FOEASは国などに認知されている技術であることを知っている。 | 平成20年に農林水産省の「農業新技術2008」に選定されました。また、農林水産省の補助事業などで採用されています。 |
3 | FOEASの営農上のメリットを知っている。 | 水管理、田畑輪換、パイプの維持管理などが容易になります。また、用水の無効放流防止や水管理の適正化が図れ、節水に繋がります。 |
4 | FOEASを施工しても有効に機能しない場合があることを知っている。 | 心土層以下が砂地等で降下透水の大きい水田は水位制御が困難です。また、畦畔からの漏水や周辺からの侵入水がある水田では、遮水などの対策必要です。 |
5 | 地下灌漑は節水効果があることを知っている。 | 水位制御器や水位管理器による設定水位の維持機能により、農作物の生育に必要な水分量だけを供給できるため、無効放流を防止できます。 |
6 | FOEASはベストドレーン工法による施工を基本としていることを知っている。 | 1つはブルドーザのD3クラスをベースとして使用する「ベストドレーン」、もう1つは油圧ショベルの0.45クラスのアームに装着して使用する「アーム式ベストドレーン」です。 |
7 | 補助孔の耐用年数を知っている。 | 補助孔は過度の代かきや雨後などで土壌水分率が高いときに耕起や均平作業を行う不透水層が形成されて、期待した機能を損失します。トラクタに弾丸付きのサブソイラーを付け、30cmで牽引して亀裂を入れ圃場を乾かしてください。 |
8 | 給水バルブ1ヶ所当たりの最大供給面積を知っている。 | 50a以内を目安としています(最大60a)。これよりも大区画の場合は随時追加してください。逆に、50aよりも小区画の場合についても最低1ヶ所は必要です。 |
9 | 幹線パイプと支線パイプの配置を知っている。 | 基本は給水桝と水位調節器を結んだ線上に幹線パイプを設け、これと並行に10m間隔で支線パイプを配置します。なお、アーム式補助孔形成機の施工範囲が5mであることから10m以内の間隔であれば問題はありません。 |
10 | 施工する圃場に既設の暗渠がある場合の対処方法を知っている。 | 通常は機能を喪失するように壊してよいが、区画整理前の暗渠が他の水田と繋がり、漏水の原因となっている場合があることから、踏査や所有者からの聞き取りを行う必要がある。 |
11 | FOEASの暗渠排機能(水位調節器)のみで大雨時の排水は不可能なことを知っている。 | 水位制御器の排水能力は最大50mm/dayです。これ以上の降雨の場合には表面排水が必要となります。従って、水位制御器と落水桝の両方からの排水が必要です。 |
No | 項目 | 知らない場合の対処法 |
12 | 圃場整備済みの地区ですでに給水栓が設定されていてもFOEASの導入が可能であることを知っている。 | 幹線パイプは給水桝と水位制御器を結んだ線上に位置します。埋設深はパイプの上で-50cmで直径10cmのポリコルゲート製の有孔管です。支線パイプは一般には幹線パイプと並行して10m離れた位置にあり、埋設深はパイプの上で-50cm、5cmの有孔管です。 |
13 | 水田が湾曲している場合も施工できることを知っている。 | 大きな曲線は可能ですが、小さな曲線には対応できません。 |
14 | ベストドレーン(D3ベース)の圃場までの輸送方法を知っている。 | 水位制御器は外筒の中に内筒がある二重構造です。内筒はスライド管となっており、田面から-30cm~+20cmの範囲で設定できます。 |
15 | アーム式ベストドレーンの圃場までの輸送方法を知っている。 | 排水側の「水位制御器」のみの水位管理では、設定水位を越えた取水があれば、用水は排水路に垂れ流される(無効放流、掛け流し潅漑)ことになり、用水の無駄が発生します。「水位管理器」は設定水位を下回れば取水、上回れば取水停止を自動的に行います。 |
16 | ベストドレーンは石が多い場合や固い土壌でも施工が可能なことを知っている。 | ベストドレーンの施工に先立ち、フォアスカッターで田面を切り裂く工法であることから、土中の石は掘削断面に押し込みます。 |
17 | 長期間降雨がない場合の水管理方法を知っている。 | 水位制御器を開放(内筒を引き上げる)にしない限り、地下水位が急速に低下することはありません。水位制御器の内筒の高さを目標とする水位に設定した状態にしておいて下さい。 |
18 | FOEASの施工着手前の圃場状態について注意すべき事項を知っている。 | トラクタは作業機を上げる油圧は付いていますが下げる油圧はないため、サブソイラーで土に食い込ませその後ろに弾丸を取り付けて作業を行います。 |
19 | 疎水材の事前準備方法を知っている。 | 疎水材にモミガラを使用する場合には、事前にビニール袋(1.2m×0.7m程度の大きさ)に詰めておいてください。 |
20 | 補助孔施工時の注意事項を知っている。 | 用水中に混入した草や落ち葉、ワラ、魚などがバルブに詰まり正常に機能しなくなる場合があります。用水吐出量の減少を確認した際には止水弁部をチェックして必要に応じて清掃して下さい。 |
21 | 疎水材の種類について、何が適しているか知っている。 | フィルター効果の高いモミガラを推奨していますが、地域によっては竹炭や木炭、砂利、ボラなどが使用されています。モミガラとの二層もあります。 |
22 | 給水桝の設置方法を知っている。 | 粘質土壌などは、暗渠の効果発現までに相当の時間を必要とする場合があります。また、泥炭土壌などは、暗渠設置後3~4年すると効きが悪くなる場合があります。 |
23 | 水位制御器の設置方法を知っている。 | 水位制御器の設置高さは水管理の基準になることから、田面に対する高さを十分確認してから施工して下さい。 |
※詳しくは九州パディ研究所(092-924-1665)までお問い合わせください。